法律って何?

 みなさんは、法律や裁判に興味がありますか?

 ドラマでも、ちょくちょく取り上げられることが多いですが、どんなイメージでしょうか?

 自分とは関係ないと思っている人、裁判所って怖そうなところだなと思っている人、あるいは、将来は弁護士や検察官を目指したいと思っている人もいるかもしれませんね。

 わたしが、みなさんに一番伝えたいこと、それは・・・

 「法律と裁判所は、みなさんの味方である」

 「法律を使って、自分の生活や未来を守ることができる」

 です。

「訴えられる」のは悪いことばかりではない!

 ドラマなどでは、「訴えてやる!!」とか、「出るところに出てやるからな!!(最近はこういう言い方はしないかも?)」などと言われた人が委縮してしまい、不利な立場に追い込まれる・・・というシーンが、たまに出てきます。

 でも、私たち法律家から見れば、「ど~ぞ、訴えられてください💛」なのです。

 どういうことかと言いますと、訴えられて、裁判になれば、法律に従い、公平でバランスのとれた解決がされる可能性が高くなるからです。 

 例えば、超高利でお金を貸し付ける闇金業者は、貸金を回収するために、裁判手続を利用することは、滅多にありません。

 なぜなら、貸金業者がお金を貸し付ける場合の利率は、貸金業法という法律によって上限が決められているので、裁判手続という「表の道」を通ってしまうと、法律に違反するような高金利を認める判決はもらえませんし、極端な例だと、貸し付けたお金そのものを返さなくてもいいという判断がされてしまうことがあるからです。

 同じように、悪質な業者が、若い女性にアダルトビデオの出演契約を無理矢理に結ばせ、出演しなければ、裁判所に訴えるなどと脅すケースがあるようですが、このような契約は、法律的に効果がないと判断されることがほとんどです。

 ですから、業者が本当に訴えることはまれですし、仮に、訴えたとしても、悪質業者の言い分が通って、女性が多額の賠償金を支払わされるというようなことは、まずありません。

 他方で、例えば、あなたが交通事故に遭い、加害者に損害賠償を求めようとする場合、一般的には、保険会社を通じて話し合い、示談という形でまとめることが多いです。しかし、保険会社から提示された金額に納得がいかないときには、裁判に訴えることによって、自分の被った損害や金額についての判断を求めることができます。

裁判はあなたを守ってくれる

このように、裁判手続を活用することで、自分の身を守ったり、正当な権利を実現することができるのです。

 裁判をするなんて大ごと、訴えられるなんて不名誉なこと、という感覚には根強いものがありますし、実際、裁判をするとなると、それなりにお金や時間がかかるというデメリットもあります。しかし、上の例に挙げたようなケースで泣き寝入りをしてしまうと、理不尽なやり方がまかり通り、弱い者が、ますます窮地に追い込まれることになりかねません。

 裁判をするということは、泣き寝入りはせずに戦うぞというアピールにもなりますし、裁判に持ち込まないまでも、弁護士に相談して相手と交渉してもらうだけでも、状況はかなり変わってきます。

最後に・・・

みなさんには、法律と裁判所を自分の味方にすること、そして、法律の世界や裁判制度に少しでも興味を持ってもらえたら、嬉しいです。

 法律家は、結局のところ、人とお金に関わる仕事ですが、何といっても様々な人間ドラマを垣間見るのが魅力の一つです。人の愚かさや悲しさを目の当たりにしたり、反対に心を打たれたり、ときには笑ってしまうようなこともあります。そのようなエピソードも、そのうちご紹介できたらいいなと思っています。


ゲストライター:月子(つきこ)

法律家

法律家として、約20年ほど、主に関西地方で働いています。みなさんと同じ年頃の子どもを持つ母親でもあります。