登場人物

CPAみゆき

公認会計士(CPA)、大手監査法人勤務後、独立し個人会計事務所を経営。高校生と中学生男子の二児の母

としお

県立高校一年生。ゲームと動画観賞が趣味。将来は漠然とゲーム関係の仕事に進みたいと考えている。

Lesson11はこちら

クレジットカードの仕組み

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CPAみゆき
としおくん、こんにちは。
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としお
こんにちは。
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CPAみゆき
前回までは稼ぐことや投資など、お金が入ってくる方の話をしました。
今回からは出ていく方、お金の使い方の話をしていこうと思うの。
最近は現金を使うことがどんどん減ってきて、クレジットカードや電子マネーを使うことが多くなってきてるじゃない?

クレジットカードや電子マネーはとっても便利だけれど、使い方を誤ると、大きなトラブルになったりすることがあるのよね。

そこで今日はまず、そのうちの一つ、クレジットカードをテーマに話をしてみようと思います。
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としお
わかりました。
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CPAみゆき
ところで最近、面白い話を聞いたんだけど。
お母さんがスーパーで買い物して現金で払ったときに、ある小学生の子が、
「なぜスーパーで買い物するの?Amazonで買えば、お金は払わなくていいのに」
って言ったんだって。

さすがに Amazon で買って、お金を払わなくていいわけではないというのはわかるよね。
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としお
それは分かりますよ。
Amazon だとクレジットカードで支払うんですよね。
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CPAみゆき
そうそうクレジットカードで支払うから、決してお金を払っていないっていうわけではないの。
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としお
さすがにそれは分かります。
でも、クレジットカードの仕組みっていまいちよく分かってないんですよね。
クレジットカードって、キャッシュカードとは違うんですか?
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CPAみゆき
うーん、クレジットカードとキャッシュカードでは、用途が全然違うわ。
キャッシュカードというのは、銀行からお金を引き出すためのカード。
先に銀行にお金を預けておいて、お金を引き出すときに使うものよ。
図にするとこんな形ね。
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CPAみゆき
クレジットカードは、物やサービスを買う時に支払いをするためのカード。
物やサービスを買う時にはまだお金は渡していなくて、後から請求が来た時にクレジットカード会社にまとめてお金を支払うの。
お金を支払うと言っても、クレジットカード会社に銀行などの口座を登録しておいて、実際はそこからお金が引き落とされるの。
そして、クレジットカードで支払いを受けたショップは、クレジットカード会社からお金を受け取るのよ。
ショップはクレジットカードがお金を回収してくれた見返りとして、手数料を支払うの。
図にするとこんな形ね。
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としお
なるほど、クレジットカードの仕組み、なんとなくわかりました。
カードでVISAとか JCB とかっていうのを聞いたことはあるんですけど、それがクレジットカード会社ってやつですか?
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CPAみゆき
いい質問ね。
実はクレジットカード会社と一言で言ったけど、実はたくさんの会社が関係していて、仕組みはもうちょっと複雑なの。
VISAや JCB っていうのはクレジットカードのブランドで、世界的に共通してお金をやりとりするためのネットワークみたいなものなの。
VISAカードを使おうと思ったら、VISAに加盟しているお店でしかそのカードは使えないの。
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としお
へー、そうなんですね。
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CPAみゆき
カードのブランドというのは世界にいくつかあって、世界的には、さっき挙げてくれたVISAやJCBのほか、マスターカード、アメリカン・エキスプレス、 ダイナースクラブなどが有名ね。

注意点としては、基本的にカード1枚につき、ブランドは一つってことになってるの。
だから、たくさんのお店が取り扱っているブランドを選ぶのがおススメ。
JCB は日本のブランドなので日本では JCB が使えるお店が多いけど、世界的にはVISAとマスターカードで7割を占めているの。
特にVISAのシェアは日本でも一番だから、最初の1枚は VISAカードがいいと思うわ。
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としお
わかりました。
最初はVISAカードですね。
カードはまだ持たないと思うけど、覚えておきます。
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CPAみゆき
それでね、ここからがちょっと複雑なところなんだけど、 JCB のようにブランド会社がカードを発行する場合もあるんだけど、VISAやマスターカードは自分ではクレジットカードを発行していないの。
また別にクレジットカード発行会社というのがあって、有名なところでは三菱UFJニコス、クレディセゾン、イオンカード、楽天カードといった会社があるんだけど、それらの会社はVISA やマスターカードのライセンスを借りて、クレジットカードを発行しているの。
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CPAみゆき
もうちょっと言うと、JCBもカードを直接発行するだけではなくてライセンスの供与をしているので、いろんなクレジット発行会社のJCBカードもあるわ。
なのでクレジットカードのブランドはそんなにたくさんあるわけじゃないんだけど、クレジットカード発行会社っていうのはたくさんあって、いろんなクレジットカード発行会社が VISA カードやマスターカード、JCBカードを発行しているって、覚えておいてね。
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としお
そうなんですね、わかりました。
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CPAみゆき
それで、クレジットカード発行会社の役割なんだけど、カードの入会手続きをしたり、審査をしたり、会員からお金を徴収したりすることなの。
ほかには加盟店管理をしている会社など、さらにいろんな会社が関係しているんだけど、まあ、そこまでは知っていなくても大丈夫。
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としお
なるほど、クレジットカードの仕組みがだいぶわかってきました。

リボ払いとは

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としお
あのー、リボ払いっていうのを聞いたことがあるんですけど、リボ払いって何ですか?
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CPAみゆき
リボ払いっていうのはカードを使ったあとの払い方のことなんだけど、通常は一括払いと言って、使った金額が翌月にまとめて引き落とされるの。
リボ払いっていうのは、何ヶ月間かにわたって均等に支払いをしていくこと。
リボ払いに似た支払い方法で、分割払いというのもあって、これは何回かに分割して支払うこと。
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としお
へー、リボ払いって、支払いを後にすることができるから、なんとなく得した気分ですね。
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CPAみゆき
いや、それが全く逆。
というのは、一括払いは使った金額を払えばいいだけなんだけど、リボ払いや分割払いは通常手数料を払わないといけないの。
なんとその手数料が、リボ払いだと通常年率15%。

もし10万円の買い物をして毎月1万円ずつ元金を返して行く場合、手数料が 6,600円もかかる計算になるわ。
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としお
それはもったいないですね。
だって、いますごく低金利なんですよね。
銀行にお金を預けても0.0何%しか利息がつかないのに、そんなに手数料を取られるなんて。
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CPAみゆき
ほんと、そうなの。
だからリボ払いや分割払いは、支払いが先送りされるから、ついつい使いすぎにもなりがち。
絶対やめたほうがいいわ。
もしどうしても先にしか払えないなら、しっかりお金を貯めてから買うのが鉄則。
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としお
わかりました。

クレジットカードはいくらでも使える?

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としお
あのー、クレジットカードって、いくらでも使えるって聞いたんですけど、そうなんですか?
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CPAみゆき
いや、そんなことない、そんなことない。
カードには限度額があるの。
カードにはステータスというのがあって、カード会社によって違うけど、普通の何もないカード、ゴールドカード、プラチナカードといった具合に、ステータスによって使える金額=限度額が変わってくるの。

このカードのステータスは、一般的には年会費によって変わってくるの。
普通の何もないカードだと、年会費は大体1000円ぐらい。
無料っていうのもよく見かけるわ。
ゴールドカードだと年会費は1万円から3万円ぐらいかな。
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としお
なるほど、限度額があるんですね。
限度額を増やしたいから、年会費を払ってでもゴールドカードにしたりするんですか?
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CPAみゆき
それもあるでしょうけど、年会費が高いカードはいろいろ優待があったり、ポイントが付いたりとお得になっているの。
人によっては、ステータスとして持つ人もいるでしょうね。
やっぱり、ある程度の収入がないと年会費の高いカードには入れないし、審査も通らないから。
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としお
収入が高くないと、ゴールドカードなんかは作れないんですね。
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CPAみゆき
ゴールドカードだと、最近はそこまで年収が高くなくても作れるらしいんだけど。
でも、安定的な収入がないと、クレジットカードそのものが作れないのは確か。
よくフリーランスの人がクレジットカードが作れなかったという話を聞くけれども、会社に勤めている場合と違って、収入が不安定で返済ができないと思われるんでしょうね。
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としお
えーっと、高校生でもクレジットカードって作れるんですか?
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CPAみゆき
クレジットカードは18歳未満は作れないということになっているの。
18歳になっていても高校生は除くとなっている場合が多いようね。
基本的に収入がないから。

大学生だったらカードは作れるんだけど、クレジットカードの限度額は低めに設定されているわ。
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としお
そうなんですね。
わかりました。

多重債務って

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CPAみゆき
確かにクレジットカードは1枚につき限度額があるんだけど、たくさんカードを作れば、正直たくさん使うこともできるわ。
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としお
ってことは、やっぱりいくらでもカードが使えるって事ですね。
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CPAみゆき
いやいや、やっぱり審査があって、個人がどのくらい借金があるかっていう情報が審査の時にどうも回っているようなので、何枚でもカードを作れるわけではないけれど、数枚カードが持てるのは確かね。

けれど、カードは本当に返せる範囲で計画的に使っていかないと、返済額が収入の範囲を超えてしまって、どうしようもなくなってしまう、ということがあるの。
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CPAみゆき
それにカードだけじゃなくて、車や家をローンで買ったりしても借金ってどんどん増えていくし。
返済するお金がないから、サラ金からお金を借りて、さらに泥沼にはまってしまうというケースが少なくないわ。
そうやって、たくさん借金を抱えてしまって返せなくなってしまう状態を、多重債務と言うの。
 
そうなってしまうと、いろんなところから返済の督促が来て、仕事どころではなくなってしまったり、精神的に参ってしまう場合も多いの。
返済ができなくなって自己破産せざるを得なくなったり、最悪の場合、自殺というケースもあるわ。
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としお
・・・・
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CPAみゆき
とにかくクレジットカードは、
「ご利用は計画的に」
(どこかのサラ金のキャッチフレーズ)

カードの不正利用に注意

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CPAみゆき
あとクレジットカードで絶対注意しないといけないのは、クレジットカードの不正利用。
クレジットカードを落として、悪意のある人が拾った場合に、本人になりすまして使われる可能性がないとは言えないから、落とした時はすぐにクレジットカードの発行会社に連絡すること。

そのために、クレジットカードの発行会社の連絡先やクレジットカード番号はどこかに控えておいた方がいいわ。
あと、暗証番号に誕生日や電話番号など推測しやすいものは使わないことも鉄則。
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としお
分かりました。
落とした時のためにちゃんとクレジットカード番号や、クレジットカードの会社の連絡先を控えておくこと、暗証番号に誕生日や電話番号は使わない、ということですね。
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CPAみゆき
インターネットでクレジットカードを使う時も注意が必要なの。
悪意のあるサイトだと、クレジットカード番号などの大事な情報を盗み取られてしまう場合があるの。
そういうのをフィッシングサイトって言うんだけど、もしカードの情報が盗み取られてしまったら、本人になりすましてカードが使われてしまうということ。
そうなると、使ってもいないカードの支払いをしないといけないことになってしまうので、これは本当に注意してね。
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としお
フィッシングサイト?
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CPAみゆき
実在する金融機関やショッピングサイトそっくりなサイトに誘導して、クレジットカード番号などを入力させて、情報を盗んでしまうサイトのことなの。
よくあるのは、メールが来て、メールにあるリンクをクリックするとそのサイトに誘導されるというものだけど、本物とそっくりなので、うっかり入力してしまうという事故が後を絶たないの。

そのようなサイトに引っ掛からないためには、心当たりのないメールを開いたり、怪しげなサイトには行かないこと。
でも、本物のサイトと見分けがつかないような場合もあるので、そのような場合はしっかりとパソコンやスマホのセキュリティ対策をしておくこと。
セキュリティソフトというのがあって、それを入れておくとそのような怪しげなサイトにアクセスしようとすると、忠告が出る仕組みになっているの。
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としお
分かりました。
僕一つパソコンを持ってるんだけど、セキュリティソフトは入っているのかなあ。
クレジットカードを使うことはまだないと思うけど、そういう怪しげなサイトのことも注意するようにします。
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CPAみゆき
それと、クレジットカード会社からの利用明細で、心当たりのない請求がないか毎回必ずチェックすることも大事なの。
不正利用がわかってすぐに対処すれば、被害が小さく済むし、クレジットカード会社が補償してくれることもあるの。

それに、最近はサブスクリプション、えっと、これは毎月定額でサービスを購入する仕組みなんだけど、もう利用していないのに解約をしてなかった、なんていうことにも気づけたりするから。
あんまり大きな声で言えないけど、みゆき先生も、うっかり契約しっぱなしだったっていう失敗談多数(苦笑)。
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としお
分かりました。
クレジットカード会社からの明細を確認する、ですね。
覚えることがたくさんあって忘れそうだけど、クレジットカードを作る時に復習したいと思います。

まとめ

・クレジットカードは、物やサービスを買う時に支払いをするためのカード。後から請求が来てあらかじめ設定した口座からお金が引き落とされる。

・クレジットカードには、VISAやJCBといったブランドがある。最初の一枚は、日本でも、世界でも使えるお店の多いVISAがおススメ。

・リボ払いや分割払いに注意。手数料が高い上、支払いが先送りされ使いすぎることも。

・クレジットカードにはステータスに応じて限度額が設定されている。
また、収入に応じて入れるカードも異なる。学生の限度額は低く設定されている。

・クレジットカードはしっかり計画的に使うこと。返済できなくなり、最悪の事態になる恐れも。

・クレジットカードを落とした時に備えて、紛失時の連絡先やカード番号を控えておく。暗証番号はすぐに推測されそうなものにしない。

・クレジットカード情報のフィッシングにも注意。心当たりのないメールを開かない、怪しげなサイトには近づかない、セキュリティソフトを入れる、クレジットカードの請求明細をチェックすることなどを心がける。

クレジットカードはとても便利で、インターネットショッピングにはなくてはならないものですが、使い方を誤ると大きなトラブルになりかねません。

ぜひ、しっかり仕組みを知って、気をつけて使っていきましょう。