この鳥さんの特徴は、なんと言っても長〜い尻尾。そして、ターコイズブルーのアイリングにクチバシ。長い尻尾は繁殖期のオスだけにみられる飾り羽です。


サンコウチョウは、夏に日本の山にやってきて繁殖する夏鳥。秋には南のインドネシアやフィリピンに帰って越冬します。


大阪城公園にも4月終わりから5月はじめにかけて立ち寄ってくれます。このときはオスに長い尾羽がありますが、秋の南に渡る時はありません。繁殖期がおわると抜け落ちちゃうんです。


5月ごろ、この長い尾羽をヒラヒラさせながら飛んでいる虫を捕まえようと飛び回る姿は、幻のように美しい!なので、バードウォッチャーに大人気です!


サンコウチョウ、という日本語名の由来は鳴き声。「ツキ・ヒ・ホシ・ホイホイホイホイ」と聞こえることから、月日星、三つの光で三光鳥と呼ばれています。


サンコウチョウの鳴き声https://youtu.be/kmPYliJwRvU


「ホイホイホイホイ」の部分は、まるで電子音のようですね。


大阪では、箕面山でも繁殖します。実は、何度か繁殖な様子を観察しに、箕面山に通ったことがあります。


サンコウチョウは、夫婦でとても芸術的な巣を作ります。卵がかえると、親鳥は交代で雛の世話をします。虫を捕まえては、何度も何度も雛に餌を運びますが、餌を与えるだけではありません。雛が排泄したフンを、毎回加えて遠くに捨てにいきます。


雛のフンを巣の中にそのままにしておくと、雨が降った時、雨水と共にその匂いが下に降りていきます。

そうするととても危険なのです。なぜなら、その匂いに蛇が気がついて、巣に登ってくるんです。


蛇はとても狡猾です。雛が最も大きなった時期に巣に忍び寄り、雛を丸呑みしてしまうんです。


私が箕面山で観察していた、あるサンコウチョウのペアは、雨の多い時期に3羽の雛がかえり、懸命に子育てをしていました。

親鳥が餌を与え、フンの世話をし、だんだん雛が大きくなったある日、アオダイショウが巣に登ってきて、あっという間に3羽とも食べられてしまいました。


山の中に、親鳥の悲しい鳴き声が響き渡っていました。とても悲しかったですが、これが厳しい自然で生きるということなんだと思い知りました。


サンコウチョウの英語名はJapanese paradise flycatcher。長い尻尾とアイリングが「パラダイス」という名にふさわしい南国の鳥さん。厳しい自然の中で、懸命に生きて命を繋げています。