こんにちは、本・人出会いクリエイターのまるこです。
今月も、高校生のみなさんに読んで欲しい、そんな1冊をお届けいたします。

みなさんには、「やりたいこと」は、ありますか?

早速ですが、質問です。みなさんには、「やりたいこと」は、ありますか?すぐに、いくつか思い浮かぶでしょうか。

この記事を書いている私は現在35歳。「これからは英語だ!これからは会計だ!やれAIだ!…(次はなんだ?脱炭素か?)」という、ソトから聞こえてくる声に影響を受けまくり、何かと軸の定まらない20代・30代を過ごしてきたように思います。

そんな「自分軸見つからないコンプレックス」にかかっていた私が、高校生のみなさんにお勧めするのは、【学生のうちに、やりたいことについて考え始めておくと超・いいよ!】ということ。

そこで読んでほしいのが、今月の1冊。八木仁平さんによる『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』です。

「やりたいこと」= 大事なこと × 得意なこと × 好きなこと

本書の中では、「やりたいこと」= 大事なこと・得意なこと・好きなことが混ざりあう部分にある、という図が頻繁に登場します。でも、この3つの要素(大事・得意・好き)が分からないと、やりたいことが何なのか分からないですよね。次の項では、大事なこと、得意なこと、好きなことの見つけ方について、本書に書かれている方法をご紹介します。

①「大事なこと」の見つけ方:自分の本物の価値観を明らかにする

「大事なこと」の定義は「~したい」と自分自身が心から思えるかどうか、にあります。これは、私たちが持つ本物の価値観、とも言い表すことができるでしょう。一方で、私が冒頭に紹介したような、英語や会計を学ぶべきだ!という「~すべき」は、社会や親から押し付けられた、いわば偽物の価値観に過ぎません。

本物の価値観を見つけるには、自分の価値観を表すキーワード(「価値観キーワード」)をリストアップしていくこと。「価値観キーワード」をリストアップする方法として、①身近な人に、「自分って、人生で何を大事にしていそうに見える?」と聞いてみる方法、②自分が尊敬する人・キャラクターの具体的にどんな部分が尊敬できると思うのかを掘り下げていく方法などが、本書では紹介されています。

②「得意なこと」の見つけ方:息を吸って吐くようにできていることって何?

「得意なこと」って、大概気付きにくいものなんです。なぜなら、自分にとってそれは、呼吸をするくらい自然にできてしまっていることだから。一方で、「不得意なこと」って本当に目につきますよね。だから、不得意を克服しようとして、本当は全然得意じゃないことをガンバろうとしてしまう。著者の八木さんは、『短所を克服すれば、「人並みの成果と退屈な仕事が手に入る。長所を伸ばせば、「圧倒的な成果と充実した仕事」が手に入る』と書いています(いやぁ、この一言刺さるわぁ)。

「得意なこと」を見つけるために、身近な人に「自分の長所って、何だと思う?」と、聞いてみましょう。自分では「得意なこと」と認識していなかったことが、周りの人から見たらスゴい能力、だったりするかもしれません。

③「好きなこと」の見つけ方:あなたの興味・好奇心の赴くままに!

最後は「好きなこと」。これを見つけるための質問は、「あなたが今、お金を払ってでもしたい勉強・体験はなに?」です。

社会に出ると、「今は○○が稼げるから、△△のスキルを身に付けよう!」という情報で溢れかえっています。そんな情報に溺れないように、①の「大事なこと」で得た価値観キーワードに基づいて、何がやりたいか、考えてみましょう。ここで、間違っても、社会の意見に惑わされて「~べき」思考に囚われてしまわないようにしてくださいね。

いよいよ、「やりたいこと」を見つけに行く!

これまでのステップで、「大事なこと」「得意なこと」「好きなこと」が見えてきたのではないでしょうか。ここから先は、組み合わせ。「得意なこと」と「好きなこと」をたくさん組み合わせて、「何ができるかな?」と、仮説を立ててみましょう。

「やりたいこと」は、自分の中にある

今月ご紹介した、『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』、私もあと10年早く出会えていればなぁ…!と思ってしまう1冊でした。「やりたいこと」は社会の声に影響を受けて見つけるものではなくて、自分の内なる声に耳を傾けたら、見つかるものなんです。

ときどき、「自分が本当にやりたいことって何だっけ?」と、心に問いかけてみてください。そして、「これがやりたい!」と思ったら、迷わず動いてみてください!